売上集計表を直接作ったらダメ。売上明細を作ってピボットテーブルで集計

会社相手の商売をしている場合、
どの会社にいくら売り上げたかを、
月ごとに集計した表を作ると思います。

売上集計表を直接作ったらダメ

何も考えずに、
「相手別」「月別」の集計表を
直接作成してしまうケースが多いと思います。

uriagesyuukei_1

これは、業務効率としては、良くありません。

なぜかというと、
このような形のデータだと、
他の用途に転用しづらいからです。

売上明細を作成→集計する

このような「集計表」を作る場合には、

次のように、
集計表の元となる
「売上明細」「売上データ」を入力するのが、定石です。

uriagesyuukei_1_2

売上の細かさをどのレベルまで入れるかはケースバイケースですが、
次のように、
「どのレベルまでの情報が欲しいか」
に応じて、細かさを決めてください。

請求の管理だけできればいい

「請求ごと」に1行入力する

商品別の分析がしたい

「商品ごと」に1行入力する
(→請求ごと、よりも、もっと細かく分けて入力する)

上の図では「請求ごと」に1行入力しています。

どうやって集計すればいいの?

こうやって入力した明細を
集計する方法は、大きく分けて、

  • ピボットテーブルを使う
  • sumif関数(あるいはsumifs関数)を使う

の2つの方法があります。

今回の場合は、
ピボットテーブルを使ったほうが簡単なので、
ピボットテーブルを使った集計方法を紹介します。

ピボットテーブルを使った集計方法

  1. 表全体を選択します

    uriagesyuukei_1_3
  2. メニューから、
    「挿入」→「ピボットテーブル」を選択します

    uriagesyuukei_1_4
  3. 「ピボットテーブルの作成」という
    ウィンドウが出るので「OK」を押します。
    uriagesyuukei_1_5

  4. 別シートに、
    ピボットテーブルの「枠」が作られます。

    まず、最初に集計したい金額が入力されている列
    (今回でいえば「金額」列)をドラッグアンドドロップで、
    「値」欄に移動させます。

    uriagesyuukei_1_6
  5. ピボットテーブルの「枠」の中に、
    全ての行の金額合計が表示されます。

    相手先別に金額を区分するために、
    「売上先」をドラッグアンドドロップで、
    「行」欄に移動させます。

    uriagesyuukei_1_7
  6. ピボットテーブルの「枠」の中に、
    相手先別の売上金額が表示されます。

    でも、まだ、月別には区分されていません。

    そこで、
    月別に金額を区分するために、
    「月」をドラッグアンドドロップで、
    「列」欄に移動させます。

    uriagesyuukei_1_8
  7. 相手先別・月別に、
    売上金額が集計されました。

    uriagesyuukei_1_9

これで、
作りたかった表が作れました。
(最初に載せた表と全く一緒ですよね?)

こんな面倒なことをするメリットは?

さて、作りたい表は作れましたが。

ここまで手間がかかるなら、
直接、作りたい表を作ってしまったほうがいいのではないか?
と思われたかもしれません。

実際、この表を作るため「だけ」であれば、
直接、作ってしまったほうがいいと思います。

では、なぜ、
わざわざ、
途中過程で「売上明細」を入力したかというと、

その「売上明細」の表が、
他の用途に流用しやすい形をしているのです。

例えば、

請求・入金管理

請求日・入金日列を付け加えることで、
今回作った「売上明細」の表は、
そのままの形で、「請求・入金管理」に使えます。

実際、
請求・入金管理(売掛金管理)をエクセルで行うコツという記事で紹介した
「全ての売上を1つのシートにまとめた表」は、
今回の「売上明細」の表と、まったく同じ形をしています。

売掛金の把握

行ごとに、
売上計上日、入金日を入力しておけば、
月末あるいは期末の、
売掛金の金額を把握したいという場合にも、転用できます。

このように、
会社運営上必要となる、さまざまな金額をすぐ集計できるようになるので、
売上明細の形でデータを入力しておくといいですよ!

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