【再利用性重視】エクセル方眼紙を上手に使う秘訣
エクセル方眼紙というのは、
- セルの幅・高さを狭くする
- 罫線やセル結合を使う
ことで、「ビジネス文書」を作成する方法です。
セルの幅・高さを狭くした様子が方眼紙に似ていることから、「エクセル方眼紙」と呼ばれています。
例えば、次のような「報酬・料金の支払調書」の様式は、まさにエクセル方眼紙の例です。
今回の記事は「出力用」の様式をエクセル方眼紙で作るときの注意点を書いています。
出力用の様式は、エクセル方眼紙を使うと便利な場合があります。
一方で、入力用様式を「エクセル方眼紙」で作るのは、最悪の選択です。すぐに止めましょう。
エクセル方眼紙のメリット・デメリット
エクセル方眼紙には、次のようなメリット・デメリットがあります。
エクセル方眼紙を使うメリット
- 1.レイアウトが組みやすい
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身近にあるソフトウエアの中では、断トツでレイアウトが組みやすいです。
- 2.計算式が使える
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エクセルなので当たり前なのですが、計算式が使えます。
文書中に値を差し込んだり、合計を取ったりといった計算が簡単にできます。
これらの長所があるため、本来はワードが向いている(はずの)文書もエクセルで作ってしまう人は、意外と多いです。
エクセル方眼紙のデメリット
逆に、次のようなデメリットもあります。
- 短所1:入力が大変
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入力欄が点在しているため、入力が面倒です。
- 短所2:データの再利用が大変
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いわゆるデータベース形式のデータ
と比べると、
入力したデータを再利用するのが大変です。
- 短所3:レイアウト修正が大変
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ちょっとしたレイアウト修正でも、大きな手間がかかる場合があります。
例えば、長文を入力している場合、文字数を変えると、改行位置の調整が大変になる場合があります。
また、セルの結合を使っている場合には、コピー貼りつけや、結合範囲の修正をするのが、なかなか大変です。
このように、エクセル方眼紙は、長所・短所がはっきりしているため、「長所」を重視する人は、エクセル方眼紙の愛好者になる一方で、「短所」が気になる人は、エクセル方眼紙が大嫌いになってしまうわけです。
エクセル方眼紙の再利用性を高める方法とは?
エクセル方眼紙を使いつつ、上で書いた「短所」を補うには次のような方法がおすすめです。
- 1.入力用シートにデータを入力
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データベース形式の「入力シート」を準備して、データを入力します。
- 2.計算式を使って「エクセル方眼紙」に転記する
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オレンジ色部分に計算式を入れて、先ほど入力したデータを「自動転記」します。
例えば、結果シートのD4セル・D5セルには、次のような計算式が入っています。
D4セル:
=vlookup(B2, 入力シート!$A$2:$I$999, 2, FALSE)D5セル:
=vlookup(B2, 入力シート!$A$2:$I$999, 3, FALSE)
まとめ
このように、「入力用シート」が分かれているおかげで、
- 「短所1:入力が大変」
- 「短所2:データの再利用が大変」
という2つの短所は克服できました。
残念ながら、このようにシートを作っても「短所3:レイアウト修正が大変」を補うことはできませんが、これは、エクセル方眼紙に限らず、レイアウトをかっちりと作る場合には避けられないことですので、諦めましょう。