《関数は「使える順」に極めよう! Excel 最高の学び方》の内容を一部公開します

2018年3月9日に、インプレス出版より《関数は「使える順」に極めよう! Excel 最高の学び方》という本が発売されます。

とはいえ、まだ、書店に並んでいませんので、どんな本か見ることができません。

そこで、この本の特徴的な部分についてキャプチャを公開したいと思います。

関数の代わりに「手作業」で同じ処理をしてみる

if関数や、sumifs関数、vlookup関数が難しい理由の1つに「関数が具体的に何をしているのかイメージが掴めない」というものがあります。

そういう場合、エクセルを使わずに「手作業で、紙と鉛筆を使って同じ処理をしてみる」と、関数のイメージが掴みやすくなります。

そこで、この本では次のような説明を入れて、関数のイメージをつかみやすくなるよう工夫をしています。

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sumifs関数の説明を見たけれど意味がわからなかったという方も、上の図を見ていただければ、直感的にsumifs関数が何をする関数なのか、すぐにわかるのではないかと思います。

日本語で考えて数式に翻訳する

2つめの特長として、数式を作る前に、次のように「日本語でどういう処理をするか」を考えてもらうことにしました。

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上のキャプチャを見ていただくとわかるとおり、

  1. 「テンプレート」に、最初に「日本語」の穴埋めを行う
  2. その「日本語」を数式に置き換える

という流れで数式を作っています。

というのは、慣れないうちは「数式を見ているだけでは、どう数式を組んだらいいかさっぱりわからない」という状況に陥りがちだからです。

そこで、この本では、まず「日本語」で考えて、それを数式化するというステップを踏むことにしました。

実際、上の例では、

  • 「金額列」→「C2:C15」
  • 「取引先列」→「B2:B15」
  • 「(株)Fシステム」→「E2」

というように、日本語を数式(セルへの参照)に置き換えています。

いったん日本語を経由することで「どの列を合計するのか」「どういう条件のときに合計するのか」が一目瞭然です。

また、「日本語」を頭に入れた状態で数式を見るので、数式の意味も理解しやすくなります。

引数の図解は「わかりやすさ」重視

sumifs関数は、引数がたくさんあるので、慣れないと、引数の意味を理解するのが大変です。

そこで、引数の意味が直感的にわかりやすくなるように、図解を工夫しています。

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sumifs関数の「2つ目の引数(条件範囲)」と「3つ目の引数(条件)」は、密接な関係があり、この2つの引数でどの行を合計するかの条件を指定しています

そのため、sumifs関数の引数を見るときには、

「1つめの引数」 「2つ目の引数」「3つめの引数」 ・・・

というように、「2つ目の引数」と「3つ目の引数」をセットで考えると、意味が理解しやすくなるのです。

このことが直感的にわかりやすくなるように、この本では、次のような工夫をしています。

数式

「2つ目の引数」と「3つ目の引数」が関連していることがわかるように下線を入れる

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図解

「2つ目の引数で指定しているセル」と「3つ目の引数で指定しているセル」の枠間に線を引いて、関連性があることを示す

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レイアウトの都合上、徹底できていないものもあるのですが、できる限り、引数の関連性が、直感的にわかりやすくなるような工夫を心がけています。

複数の例題に共通する「法則」に注目する

この本では、次の「2段階」に分けて関数の使い方を解説しています。

  1. 複数の例題に共通する「型」の説明をする
  2. 「型」を実際の例題に「あてはめる」

たとえば、sumifs関数の場合には、次のような階層構造に従って説明をしています。

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上図のとおり、sumifs関数の使い方を「基本型」「集約型」「マトリックス型」という3つの類型に分けて、それぞれにあてはまる事例の解説をしています。

たとえば「基本型」の場合は、次のような感じです。

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このような「型」に分けるメリットは「例題を実務に応用しやすい」というところです。

要は、この「型」に該当する場合(=「元データに元々ある項目」から「条件」を指定して集計する場合)には、例題とまったく同じ方法が使えるのです。

「型」に分けて解説することで、例題が使える「範囲」がわかる

もう少し詳しく書くと、

商品」別に売上高を集計したい

→元データに「商品」列があれば基本型が使える

」別・「部門」別に経費を集計したい

→元データに「」列、「部門」列があれば基本型が使える

」別に「来場者」数を集計したい

→元データに「」列があれば基本型が使える

このように、集計する内容は全然違いますが「元データに元々ある項目」で集計するのであれば、すべて「基本型」に分類できます。

すると、「基本型」の例題で解説している方法と同じ方法が使えるのです。
逆に、「元データに元々ある項目」以外で集計をしたいのであれば「基本型」は使えません。

このような解説スタイルが、従来のエクセル本と大きく異なるところです。

単に例題を羅列しただけでは、例題が使える「範囲」がわからない

従来のエクセル本では、確かにたくさんの例題が紹介されています。ところが、「その例題の方法が、どういう場面で使えるか」という情報が欠けていることがほとんどなのです。

たとえば、「商品別の売上高集計にはsumifs関数を使う」というような例題があったとしても、この方法が、その例題以外のどういう場面で使えるかが書かれていないのです。

そのため、例題と同じ方法がどういう場面で使えるかを、読者自身が、自力で見つけ出さなければいけなかったのです。

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ただ、これではあまりに読者に対して不親切すぎます。
そこで、この本では「同じ方法が使える場面」の判断基準を「型」という形で明示することにしました。

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その結果、
「元データに元々ある項目で集計するのだから、sumifs関数の基本型が使えるな」
「基本型ということは、この例題のマネをすればいいんだな」
というように、どの例題をマネすればいいかが判断しやすくなっているのです。

まとめ

今回、出版する本は、今までのエクセル本とは、内容がまったく違います。

もし、既存のエクセル本を読んでも、関数をどう使えばいいかピンとこなかったという方は、ぜひ読んでみてください。

羽毛田 睦土 (インプレス出版)
2018/3/9発売  ISBN:978-4295003090

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