エクセルが使えない原因はエクセルの知識不足ではない!?
エクセル関連本は、たくさん出版されていますし、インターネットを見ればホームページ・ブログも山のようにあります。
でも、残念ながら
「いろいろなエクセルの本を読んだり、エクセル関連のブログを読んだのに、自力で計算式が組めるようにならない。」
という方も多いのではないでしょうか?
その原因は、ひょっとしたら、エクセルの知識不足以外のところにあるかもしれません。
この記事の目次
エクセルで数式を組むためには、エクセルの勉強をするだけではダメ
さて、エクセルの数式を組むためには、どういう知識・能力が必要になるでしょうか?
「そんなの、エクセルの関数の勉強をすればいいんでしょう!?」
と思われるかもしれませんが、実際にはそれだけでは足りません。
むしろ、エクセルの知識は「枝葉」にしか過ぎません。
実際には、エクセルの知識とは比べものにならないくらい重要な「幹」となる能力があります。
それは、日本語で物事を説明する能力です。
なぜ、この能力が重要なのか、英語を例に説明してみます。
日本語で考えを伝えられない人が英語で考えを伝えられますか?
突然ですが、あなたの身の回りに「何を言いたいのかさっぱりわからない」人はいないでしょうか?
たしかに日本語は話しているんだけれど、言っている意味がさっぱり理解できないというようなタイプの人です。たぶん、仕事をしていれば、周りに1人や2人はいるのではないかと思います。
そういう人が、実は、英語だけは堪能で、思ったことをなんでも英語で話せる能力を持っていたとしたらどうでしょう?
英語だと、突然「要点のよくわかる、わかりやすい話」ができると思いますか?
・・・そんなわけないですよね?
どんなに英語が堪能だとしても、日本語で話している内容がダメなら、英語で話す内容だってダメに決まっているのです。
エクセルの数式を組むためにも「日本語」が大事
エクセルの数式も「言葉」の一種です。
- 他人に作業を依頼するときには、作業手順を「日本語」で説明する。
- エクセルに作業をさせるときには、作業手順を「数式(=エクセル語)」で説明する。
使う言葉が違うだけで、やっていることは一緒なんですね。
だから、他の人に日本語で作業手順を説明できない人は、エクセルで数式を組むことはできないのです。
そういう人は、エクセルの勉強をする前に(あるいは、並行して)作業手順を日本語で説明できるような練習をしないといけません。
理解不能なエクセルシートを作らないために
「日本語で作業手順を説明できるようになる」というプロセスをすっとばしてエクセルを使っている人に典型的な症状があります。
「処理過程が全く理解できない、意味不明なエクセルシート」を作ってしまうのです。
会社勤めをしていたころ、
上司:「こんなモチャモチャした表を作るな!(怒)」
と激怒する人がいたのですが、まさに「モチャモチャ」という語感がぴったりです。
そういうエクセルシートを作る人に「この表、何をしたくて、どこからデータを持ってきて、どういう処理をしたの?」と聞いても、ほぼ間違いなく、フニャフニャした、わけのわからない回答しか得られません。
エクセルの勉強をしているだけでは、わかりやすい表を作ることはできませんし、数式を駆使した効率良い作業をすることもできません。
こういうタイプの人は、エクセルを勉強すると同時に、まずは「他人に日本語で手順を説明できること」を目指してみてください。
人間相手なら、意味不明なところは聞き返してくれますので、ちょうどいい練習相手になってくれますよ。
まとめ
エクセルを使いこなしたいのであれば、まずは、自分がしたい作業の手順を「日本語で説明できるように」なりましょう。