エクセルif関数が理解できない2つの理由

エクセルの「if関数」は使い手を選びます。

if関数を学んだ瞬間に、あっさりと使いこなしてしまう人は多いです。

一方で、if関数のことを教えてもらっても、
「if関数の書き方はわかった。でも、意味が全くわからない」
という状態になる人も多いのです。

なぜ、こんなことが起きるのでしょうか?

なぜ、エクセルが使いこなせるようにならないのか?

if関数に限らないのですが、エクセルをうまく使いこなせないという場合。

ネックになる箇所は、大きく分けて2つあります。

  1. エクセルの操作方法・関数の使用方法がわからない
  2. 論理思考スキルが足りない

この2つは、エクセルを使う上では「車の両輪」にあたり、両方が揃わないとエクセルを使いこなすことはできません。

ところが、多くの人は、エクセルを使いこなしたいと思って勉強する場合「エクセルの操作方法・関数の使用方法」の勉強しかしません

「論理思考スキル」を鍛えようとはしないんですね。

その結果、元々「論理思考スキル」がある人であれば、エクセルの機能を学びさえすれば、エクセルがどんどん使えるようになっていきます。

一方で、元々の「論理思考スキル」が弱い人の場合は、どんなに勉強をしても、エクセルが使いこなせるようにはなりません。

「条件分岐」という概念を理解できていますか?

話しをif関数に戻すと。

if関数は「条件分岐」という概念を表現するための関数です。

「条件分岐」というのは、「○○のときは△△。それ例外のときは□□」というように、

  • 条件(○○)に応じて
  • 処理(△△、□□)を変えること

を言います。

例えば、次のようなものは全て「条件分岐」です。

例1:書類のコピーをするとき

社内用資料は、裏紙を使う
それ以外の資料は、通常のコピー用紙を使う。

例2:携帯電話の設定について

携帯電話が鳴ると困るときは、マナーモードにする。
それ以外のときは、通常モードにする。

例3:仕訳を入力する場合

貸借一致していれば、仕訳が入力できる。
それ以外のときは、仕訳が入力できない。

例4:最大値

2つの数のうち、大きいほうを選ぶ

条件分岐に見えない?

4つの例の中で「例4」については、一見、条件分岐に見えないかもしれません。

でも、これも立派な条件分岐です。

なぜかというと、「2つの数のうち、大きいほうを選ぶ」処理は、次のように書き換えることができるからです。

「1つ目の数>2つ目の数」のときは、1つ目の数を選ぶ
そうでなければ、2つ目の数を選ぶ

このように、「見た目は条件分岐に見えない」が、「本質的には条件分岐」という処理もたくさんあります。

日常業務を「条件分岐」の概念を使って日本語で表現できますか?

日常業務や生活の中で「条件分岐」的な思考は必ず出てきます。

そして、if関数を使いこなせる人と使いこなせない人の差は、そのような「条件分岐」という「概念」を

  • 普段から「意識して」
  • 「日本語で言語化」できるかどうか、

にあるのではないかと思っています。

例えば、次のようなことができる能力があれば、「思い浮かんだ日本語」を「if関数の形」に「翻訳」すればいいだけなので、if関数も簡単に使いこなせるわけです。

  • 先ほどの「例4」のような、ぱっと見では条件分岐の形には見えないものを、きちんと、(条件分岐を使った)日本語で表現できる能力があるかどうか?
  • もっと複雑な判断について、適切に「条件分岐」を駆使して、日本語で表現できるか?

逆に、この「能力」がないのであれば、まずは、エクセル以前に、普段の思考方法を変えていかないといけません。

日本語でさえも表現できないものを、エクセルの関数で書けるはずがありません

if関数の勉強をする前に思考を変えよう

ということで、if関数を使いこなしたいのであれば、まずは、日常業務や生活の中で出てくる「条件分岐」を「日本語」で言語化できるよう意識してみてください。

遠回りのようでいて、if関数を使いこなすための一番の近道だと思います。

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