エクセルで給料から天引きする健康保険料・厚生年金保険料の計算をする
エクセルで給与計算-社会保険料・源泉所得税額を自動計算
エクセルで、
毎月の給料から天引きすべき
健康保険料・厚生年金保険料を計算する方法を紹介します。
健康保険料・厚生年金保険料 天引額の計算
必要な情報は、
- 標準報酬月額(健康保険)
- 標準報酬月額(厚生年金)
- 健康保険料率
- 厚生年金保険料率
の4つです。
これだけあれば、
健康保険料・厚生年金保険料の計算ができます。
なお、標準報酬月額ですが、
給料によっては、
「健康保険」の標準報酬月額と、
「厚生年金」の標準報酬月額とで、
金額が違ってくる場合があります。
ですから、
両方の金額を把握しておく必要があります。
また、
本来は、40歳以上になると介護保険の計算も必要になるのですが、
話が複雑になるので、とりあえずは無視します。
具体的な天引き額の計算方法
ここまでの情報がわかれば、
かけ算をすれば、天引き額の計算ができます。
例えば、次のような感じです。
今回は、
健康保険料率・厚生年金保険料率には、
「労使合算」の保険料率を入れていますので、
天引額の計算時には、
料率をかけた後に、2で割っています。
端数処理をどうするか?
上記のように、天引額に端数がある場合、
端数処理をどうするかも悩ましいところです。
ただ、
端数処理については、
強制的なルールはありませんので、
今回は、単純に処理ができる、
項目ごとの「円未満四捨五入」で計算をすれば
十分なのではないか、と思います。
そうすると、
次のようにround関数を使って書けばいい、
ということになります。
端数処理についての補足
なお、
標準報酬月額表には、端数処理について、
「被保険者負担分の端数が50銭以下の場合は切り捨て、
50銭を超える場合は切り上げて1円」
と書かれています。
これを受けて、
単純な四捨五入は間違いで、50銭ぴったりのときは切り捨てないと行けない!
という主張をする方も多いようです。
個人的には、
しょせんは端数なんだから、
どっちでも大差ないだろうし、
根拠となっている条文を見ると「項目別の端数処理」ではなく、
「差引支払額に対する端数処理」を定めているだけなので、
そもそも、この主張に正当性があるのかどうか自体
微妙だと思っているのですが
どうしても、
項目別に50銭ぴったりのときは切り捨てにしたい、という場合には、
次のように、
0.5を引いてからroundup関数を使うことで、
50銭以下切り捨ての処理も書くことができます。